2016年10月10日 admin

尺八を吹く時の口ってどうなっているんだろう?

自分でもいろいろなことを言ってきました。
ティッシュを吹き飛ばすとか、目の前にぶら下げた紙を吹くとか、オーというような感じとか・・・・
それなりに効果は有ったものの、今ひとつ釈然としない。


前からやった見たかったことが口の中で歯を食いしばっている人に奥歯で何かを噛ませて、歯をどの程度開けているかを分かってもらいたいと言うこと。そのために衛生的な何か口に入れても良いものを佐賀指定のですが、なかなかないものですね。
で、しょうが無いのでストローを切って自分で噛んでみて長さを決めて、新しく切ったものを噛んでもらいました。(縦に噛みます)
ある意味大成功です。顔の表情が実に尺八上級者風になります。
音もそれなりに良い音です、でも直ぐにストローをかみつぶしてしまいます。
つまりそれほどの力で「歯を食いしばっている」と言うことなんですね。
そんな力を入れたまま、口の中を広げろとか、下を引っ込めてとか指導してもできるはずが無い。

で、自分で観察しました。

たぶん

「ぽかーん」とかあきれて口が「あんぐり」という言う状態が基本です。
このときに開いている口の縦の距離は漫画だと結構開いていますが、実際の人間では1センチ程度でしょう。
その隙間を2ミリ程度まで閉じるのですから8ミリ程度しか動きません。
その隙間から空気を出しますが、そうするとほとんど力の入っていない唇は気流によって外に持って行かれてしまいます、それを阻止するようなわずかな力を入れています。
この場合には唇を歯に引き寄せるようなことになります。

こういった指導の仕方で、なかなか良い口元を作れなかった人が尺八上級者的な顔の表示にまでなりましたし、音も良くなり、低かったピッチも標準になりました。
このあたりに正しいやり方がありそうな気がしています。

スタジオレッスン

最近一人ですが渡しのスタジオでレコーディングしながらレッスンを受けている方がいます。
現在のレッスン曲は「雪の華」です。
都山流を少しやっていたという方でしたが、どうしても演奏できるようになりたいと言うので、これも僕のレッスンの実験材料として取り組ませていただきました。

このときに考えたことは、みんなカラオケでは結構難易度の高い曲を(僕はそう思う)を平気で歌っています。きっとそういう人も最初に楽譜を見せたら歌えないだろうなといつも思います。

なので、この方にもあまり楽譜を意識せずに耳で覚えることを進めました。
細かなシンコペーションが羅列している曲なので、楽譜を分析して、どの音がどこで入るなんて考えるとできないだろうと思いました。
まずよく聞いて覚える、次にそれは楽譜的にはこう書くのか・・・と思えば良いと・・・・

特に「雪の華」はCD「Essence Again」に僕の演奏で入っていますから、何度も聞くことができます。
そしてそのマイナスワンもあるので練習は比較的やりやすかったようで、とそれらしく演奏できるまでに時間は掛かりませんでした。

細かなところは歌詞を書いて・・・・

そうこれは意外と効果的です。
言葉にすると複雑な楽譜の書き方も「こういう感じか・・・」と理解しやすいのです。

ある程度音が出る人にポップスを教えるときの方法としては、こういった方法が有効と言うことがわかりました。

でも、人前で演奏するにはちょっとな~~

そこで、自分の演奏がどんなものか?客観的に聞いてもらうのも良いだろうと思いついて、スタジオにお連れしてマイナスワンに合わせて録音をしてあげたわけです。

じぶんの音がスタジオ録音されて、リバーブや音圧処理が施され、嬉しそうな反面「いやひどい演奏ですね」とご自分で発言。
そう、録音すると僕でも自分の演奏は許せません。何度もやり直します。

で、この方は何を言い出したか?というと、自宅でも簡単に録音できないか?
と言うことでした。

それでおすすめしたのが邦楽ジャーナルでも紹介した機材です。
あの記事は実はこの方がモデルで書いたものです。

この方はその機材を手に入れました。
次に来たときの上達ぶりは驚くほどでした。
その感想を聞きました。
「今までもオーディオコンポで再生した音に合わせて練習していましたが、録音機材が来てからはヘッドフォンで練習するので、ものすごく集中していて、やり直しも思ったところからできるので、知らず知らず何時間も練習するようになりました。しかも一回一回聞けるので、次はこうしようとか・・・」
わかります、そうなんです、自分でレコーディングしてCDを作るまでやっている自分もそうなんです。
気になることばかり、何度も何度もやり直します、それが練習なんですね。

スタジオレッスンの特異性
スタジオではマイナスワンを作ったときに元データがあります。
それはすべての楽器がばらばらに入っており、しかも基準にしたクリックまで残っています。
この方にはそれを利用して、つまり僕がCDを制作しているときの環境で、僕の代わりに尺八を吹くという体験をしてもらいました。
「クリックがあるとやりやすい」開口一番こう言いました。
そうですよね、スタジオ録音では必ずクリック(メトロノーム音)が入っています。
思い込みで早くなったり遅くなったり、本物のプロはそんなこと無いのでしょうけれど、それでも一応聞いています。
クリックを聞きながら演奏したこの方の演奏は、よりかっこよくなりました。

こんな経験で邦楽ジャーナルに連載を始めたのが「遠TONE音を奏でる」です。
自宅をスタジオにして好きな曲を思いっきり練習して上達できる、そんなことに少しでも役に立てれば・・・
自分で提供できる曲は自分の曲なので遠TONE音に限っていますが、それでも各楽器の音がばらばらに入った音源まで提供してできるだ、スタジオ気分を味わってもらいたい・・・・そんな気持ちで毎月新規録音をしています。
こんな予定でCDは作らないので、以外とマルチ録音データが残ったいる曲は少ないのです。
これまでマイナスワンになっていない曲もやり直して・・・・

 

尺八上達・虎の巻

スタジオレッスン(2)

今は2~3万円で本格的なレコーディングが楽しめる機材を手に入れられます。
なので、ぜひこういう機材を導入して、自分の好きな曲を思いっきり練習してほしいと思います。

ただ一人のスタジオレッスン生
それだけでも十分に上達したこの方ですが、ピッチがなかなか難しい。
そこで思いついたのが、一旦録音してピッチとタイミングのずれを修正し、それを毎日聞いてもらう・・・と言う方法です。
この修正はヴォーカルのよく使います。
不思議なことに自分の声で正確に修正したものを聞くと、自分がそうなったような気になるらしく、徐々に歌がうまくなって行きます。
こんな経験から、この尺八の方にも試して見ました。

予想はずばり!

たいてい出だしのおとが低かったのが、気温に関係なく、的確なピッチで吹き始められるようになりました。
全体にタイミングもスマートでピッチも良い感じになりました。

この様子は前回の講習会でも公開させていただきましたが、皆さん声を上げてその上達ぶりに驚かれていました。

これまでは「尺八を鳴らす」という非常に基本的なところにスポットを当ててきましたが、今後は実用的なことに、上級者にも役立つことも同時に発表して行きたいなと思っています。

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